【地方公務員の職種について】公務員を目指すお子様がいらっしゃる保護者の皆様へ(第7回)
【地方公務員の職種について】公務員を目指すお子様がいらっしゃる保護者の皆様へ(第7回)
【地方公務員の職種について】公務員を目指すお子様がいらっしゃる保護者の皆様へ(第7回)
公務員を目指すお子様がいらっしゃる保護者の皆様向けコンテンツ『公務員になるには?』を全16回シリーズ(予定)で公開中!
大切なお子様の目指す進路を、保護者様も一緒に知ることから始めてみませんか?
お子様の夢を強力にサポートできる内容となっております!ぜひ定期的にご覧ください。
前回は
国家公務員の職種について
についてお話しました。(↑テキストをタップすると前回の記事にジャンプします)
第7回は
地方公務員の職種について
です。
地方公務員とは?
地方公共団体の公務を担当し、地方公共団体によって選任され、地方公共団体から給与を支給されます。
職種は都道府県庁や市町村役場などのいわゆる事務系の他に、警察官や消防官なども含まれ、広範囲にわたっています。
採用試験は、それぞれの地方公共団体が独自の計画・方法に基づいて実施しています。
地方公務員 ~事務系の特徴~
●事務系について●
地域住民の福祉増進を目指して各種事務を行うので、業務は広範囲にわたり、住民生活のほとんどの分野をカバーすることになります。住民のニーズに合わせた行政を行うため、その業務はますます広範囲に、そして複雑化しています。
– 住民生活のほとんどの分野とは? –
■道路、公園、河川、海岸などの建設や管理
■上下水道、電気、ガス、交通事業などの施設の設置や管理
■学校、図書館、公民館などの施設の設置・管理、ならびに教育、文化、芸術などの事業の運営
■清掃、汚物処理、伝染病予防など、保健衛生に関する業務
■生活保護や医療保険など各種社会保障業務
■治山治水、農地開発、耕地整理、都市計画、区画整理など、社会基盤の整備
■大気汚染、水質汚濁、騒音などの公害防止業務
■発明改良、特産物の保護、各種資金貸し付けなど、産業振興に関する業務
●(県職員)一般事務について●
本庁や出先機関を中心に、さまざまな職場に広く配置され、庶務・経理・人事などの総務事務、企画・渉外・折衝や、検査・指導といった一般行政事務に携わります。知事の直轄である知事部局だけではなく、各種行政委員会や企業局などに配属される場合もあります。
初級職員の場合には、自治体内各地にある出先機関に配属されることも多いです。
政令指定都市の場合、管轄エリアが都道府県より狭くなるという違いはあるものの、基本的な仕事内容は都道府県とほぼ同じです。
●学校事務について●
公立学校(新潟県の場合は小・中)に勤務し、教職員の給与や学校経費の管理といった会計事務、福利厚生面でのサポート、図書館事務などに従事し、学校の運営全般にわたる事務を行います。自治体によっては、学校事務を区分別で採用せず、行政事務で採用された職員を学校印も配属・異動させるケースもあります。
●警察事務について●
各都道府県の警察本部・警察署に勤務し、警察業務全体のスムーズな運営を支えています。
施設の管理、調査統計、物品購入等の会計事務、職員の給与支給、福利厚生、運転免許証の作成・交付、情報管理などに携わります。
事務職とはいえ、採用時には警察学校での全寮制の研修を受けることとなります。(新潟県警察の場合、1か月間)
●市役所について●
政令指定都市は道府県並みの権限を持つ大規模な市ですが、中核市(人口30万人以上で指定)、特例市(人口20万人以上で指定)はそのミニ版ともいえます。合併が進んだこと(職員数は増えていません)で、これまで以上に幅広い業務と異動エリアを管轄することとなります。
市役所内のさまざまな職場に広く配置され、庶務・経理・人事などの総務事務、企画・渉外・折衝や、検査・指導といった一般行政事務に携わります。
市町村の場合には「基本的自治体」として、住民と最も近い位置にあるため、どの部署でも住民と接する機会が多くなり、コミュニケーション能力も非常に重視されます。
地方公務員 ~公安系の特徴~
●警察官について●
(特徴)
■年齢制限の幅が広い(新潟県警察は受験時30歳までOK)
■年に数回試験がある(首都圏警察や5月特別試験)
■体力試験がある(難易度はそれほど高くない)
■職務の性質上、男性・女性ともに身体基準がある
■面接の試験時間が長い(新潟県警察は3人の面接官で30分間)
(共同試験とは?)
■男性警察官のみにある制度
■第一志望で不合格となった者から、第二志望の合格者が決まる
■下図のように、1回の受験で2つの選考を受けることができる。ただし、”志望できるのは第2志望までで、受験地警察を第2志望としなければならない”という条件がつくことが多い。
■併願先は大都市(首都圏や近畿圏)の警察となる
※タップで拡大します。
(複数回の試験・特別試験について)
■警視庁をはじめ大都市圏の警察では、慢性的な警察官不足であるために、年に2~3回採用試験を実施しています。(一度不合格になり、次を受験しても構いません)
■地方の警察でも、5月に特別試験を実施する場合があります。
■複数回の試験、特別試験とともに、警察学校の入校時期がズレます。
※全国には約25万人の警察官がいるとされますが、警察官1人あたりの負担人口は519人(H15年)となっており、他の先進国と比べるとまだまだ負担が大きいのがが実情です。団塊の世代の大量退職と治安の悪化とも相まって、今後も警察官の積極採用は続くと考えて良いでしょう。
●消防官について●
(特徴)
■年齢制限の幅が広い(東京消防庁Ⅲ類は受験時29歳までOK)
■地方消防では採用数が少ない(年度によっては採用が無いこともある)
■大都市以外では、複数の自治体で構成される「広域消防」での採用がほとんど
■住所要件が課される場合がある(受験時 or 採用時)
■体力試験がある(受験者のレベルが高い)
■職務の性質上、身体基準がある(特に裸眼視力を要求する場合には注意)
■面接は人物を見極めようとする傾向が強い(理屈よりも印象が重要)
(東京消防庁の全国試験とは?)
■東京消防庁Ⅲ類の試験には、「東京試験」と「全国試験」の2つがある
■東京と全国ともH22年度より同日程での実施となっている(両方の受験不可)
■東京試験と全国試験の採用数は ほぼ同数で、東京試験は都民が有利ということはない
(政令指定都市の消防)
■新潟も含めた政令指定都市は、一般的な地方の消防官よりも採用数は多めとなる(ただしH21年度は4名と少数)一方で、首都圏(横浜・川崎・さいたま・千葉)の採用枠は20人以上となる場合もある
■試験日程も一般的な地方消防の試験日とは異なり、9月最終週となる
いかがでしたでしょうか。
地方公務員も、このように数多くの活躍の場があります。
コロナ禍において、地方公務員人気がますます増加していることから、今まで以上に事前の情報収集・準備がとても大切になってきます。
次回は
国家初級試験の詳細について
です。
国家初級試験の「流れ」や「配点」など詳しくお伝えします!
どうぞお楽しみに♪